2017
04.27
砂漠

フランキンセンスの香りと効能・使い方

アロマセラピー

歴史的にも、香り自体も、フランキンセンスは神秘的な香りです。 実はこの香り、新約聖書にも登場しています。イエス・キリストが誕生したときに、黄金・没薬(ミルラ)、乳香が捧げられたと言われていますが、その乳香こそがこのフランキンセンス。黄金にも匹敵するほどの贈り物だったのです。 古くから宗教儀式などにも利用されてきた香りで、乳香を燃やして「薫香」として神に捧げられてきました。香りの持っているストーリーを知ると、香りのもつ奥深さを再認識できますね。

心に落ち着きをもたらす、ほのかにレモン調の神秘的な香り

フランキンセンスの基本情報


科名:カンラン科
学名:Boswellia serrata/Boswellia carterii 抽出部位:樹脂
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要原産地:インド、ソマリア、エチオピア
主な芳香成分:α-ピネン、リモネン、パラシメン

【フランキンセンスの特徴】
香りのタイプ:バルサム
香りの揮発性:ミドルノート~ベースノート
香りの印象:中程度
星座:獅子座

どんな香りの印象?


香りから、気品や高貴な印象を感じるのは、歴史的な背景を知っているからでしょうか。いいえ、フランキンセンスは、心身に深い落ち着きをもたらす香りなんです。
その名の由来は、「良質な香り」とも言われており、上質で気品漂う香りは古くから愛されてきました。
フローラル系のアロマのように、パーッと華やかに広がったり、ピークのあるような強い香りではありませんが、地に足がついているような安心感、奥深くに秘めた強さや深みを感じさせる香りです。空間に上質でクラシカルな雰囲気をもたらし、多くの人を魅了してきました。

フランキンセンスの効果効能は?


木の表面を傷つけると、樹液が染み出て空気に触れて固まり、樹脂となります。この樹脂が乳白色だったことから、フランキンセンスは、「乳香」という名でも呼ばれています。
主な成分は、α-ピネン リモネン パラシメンで、抗ストレス、鎮静、抗菌などの効果が期待できます。

■心への影響
不安な心をなぐさめ、呼吸を和らげ、元気を与えてくれる香りです。
瞑想、ヨガ、ストレッチなど、自分と向き合い、こころを鎮めたい時、高まった気持ちを落ちつけたい時に使いたい香りです。
この香りは、はまる人にははまる香り。少し心を乱された日には、フランキンセンスを欲するようになるでしょう。香りを焚いて、感情を鎮める時間をつくることで、こころも落ち着き、良質な眠りにもつながっていきます。

■身体への影響
呼吸を深め、穏やかにしてくれるだけでなく、精神を安定させながら強壮していく、優れた機能が期待できます。また、抗菌作用により、呼吸器に働きかけることで、咳や喉の痛みなど呼吸器系の不調の緩和に役立ちます。
その他にも、血行促進作用や子宮強壮作用なども期待できるため、冷えや女性の月経トラブルの改善もサポートしてくれる香りです。

また、美肌効果が有名で、フランキンセンスを使った化粧品は女性に非常に人気があります。特に、年齢を重ねた肌にハリを与えて、しわやたるみを改善する収れん作用があると言われています。さかのぼると古代エジプトの時代から、女性たちは肌ケアにフランキンセンスを使っていたということですので、驚きです。女性の「美」を追求する姿勢は、今も昔も変わらないということですね。

フランキンセンスと相性のいいオイル


シトラス系:レモン
ウッド系:サンダルウッド
スパイス系:パチュリ、シナモン
バルサム系:ミルラ
フラワー系:ローズ、ネロリ

フランキンセンス自体、すこしレモンのような爽やかさや、スパイシーな甘みをもちあわせているので、柑橘系やスパイス系の香りとの相性がいい。
おすすめは、サンダルウッドやパチュリ。いずれも深みのある独特の香りですが、フランキンセンスとブレンドすることでお互いの深みが増し、呼吸を整え、心身を浄化してくれます。

使用する際の注意点は?


印象の強い香りではないため、あまり香りを感じないと思われる方も多いようです。香りに深みを与えますが、主張は強くないため、この香りがどうしても苦手という方は、あまりいないかもしれません。すこしスパイシーさを強く感じたり、古びた寺院のような印象を受ける方もいらっしゃるようです。 高価な香りですので、使用の際には量を注意しましょう。大量に使うというよりは、ほかの香りとのブレンドで、フランキンセンスのもたらす、香りの深さを楽しんでください。

使うシーンや季節


フランキンセンスは、黄色~茶色のようなカラーイメージを持っているため、冬のシーンの活用がおすすめ。香りの歴史を感じていただくためにも、ぜひクリスマスに使ってほしい香りです。クリスマスを香りで表現するときには、オレンジ・スイートの香りにシナモンやクローブなどのスパイスが用いられますが、そこにフランキンセンスも加えてみてください。
穏やかな香りは、外に深々と雪が降り積もっていたとしても、心にほのかな温かさや落ち着きをもたらしてくれるでしょう。

雪

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アロマ空間デザイナー 武石紗和子

アロマ空間デザイナー 武石紗和子

東京生まれ。香りをデザインするアロマ空間デザイナーとして、 さまざまな企業やブランドのオリジナルアロマづくりに携わり、 香りによるクリエイティブな空間デザインを手掛ける。アットアロマ企業広報も担当。