エッセンシャルオイル(精油)の効果効能一覧
アロマセラピーというと、癒しやリラックスを想像される方も多いかと思いますが、エッセンシャルオイルの効果効能は、それだけではありません。 エッセンシャルオイルは、天然の化学物質が数十個から数百個集まり出来た有機化合物です。含まれる成分に応じて、私たちの心や体、また環境に対して、さまざま効果をもたらすことが期待できます。 それぞれのエッセンシャルオイルを効果効能といった機能性の観点から理解することができるようになると、お家やオフィスなど使う部屋や目的に適したアロマを選びやすくなります。
心と体、環境に働きかけるアロマ
まずは、大きく2つの分類で、エッセンシャルオイルの効果効能についてみていきましょう。 ひとつは、心や体に働きかけるオイルです。私たちの心や身体に影響を与えるオイルの機能の代表としては、「鎮静」「抗ストレス」「強壮」「ホルモン分泌調整」「頭脳明晰」「消化促進」などが挙げられます。(下記①心と体に対するアプローチ参照) 例えば、アロマセラピーで最も利用されている「ラベンダー」は、さまざまな成分が含まれているため、一つで多くの機能を発揮する万能精油とも言われています。主要成分は「リナロール」と「酢酸リナリル」で、いずれも高い鎮静作用が期待できるのが特徴です。ラベンダーの鎮静作用は、古くから知られており、緊張やストレス、眠れないときなど、心身のトラブルに活用したい香りです。 ラベンダーに含まれる「リナロール」と「酢酸リナリル」は、実は「ベルガモット」や「プチグレン」も多く含んでいます。不安を和らげたいときや、落ち込んだ心を落ち着けてくれる香りたちです。
環境に働きかけるアロマ
もうひとつは、環境に効果を発揮するオイルです。代表的な機能としては「抗菌」「抗ウイルス」「防虫」「消臭」などが挙げられます。(下記②環境に対するアプローチ参照) 森林浴は、樹々の香りによりリラックス効果をもたらす機能が期待できるといわれています。その効果をもたらすのが、「フィトンチッド」と呼ばれる揮発性の抗生物質です。リラックスと同時に、抗菌や消臭作用もあるといわれており、森の恵みであるエッセンシャルオイルの成分にも同様の機能が期待できます。 例えば、ヒノキやパイン、ホワイトサイプレスなどのオイルには、「α-ピネン」という成分が含まれており、清涼感をもたらすと同時に、「抗菌」「強壮」の機能が期待できます。
<エッセンシャルオイル(精油)の効果効能>
①心と体に対するアプローチ
□鎮静
神経系の働きを鎮め、心と体をリラックスさせる
カモミール・ローマン、サンダルウッド、ホーウッド、ラベンダーなど
□抗ストレス
不安や憂鬱を和らげ、気分を高める
イランイラン、オレンジ・スイート、ゼラニウム、ベルガモットなど
□強壮
体の各部や全身の働きを活性化したり強化する
グレープフルーツ、ジュニパーベリー、レモングラス、ローズマリーなど
□ホルモン分泌調整
ホルモン分泌のバランスを調整する
イランイラン、ゼラニウム、ローズ・アブソリュートなど
□頭脳明晰
頭脳を刺激して働きを高める
ティートリー、ペパーミント、ユーカリ、ローズマリーなど
□消化促進
消化器官の働きを助ける
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、ペパーミント、レモンなど
②環境に対するアプローチ
□防虫
虫を寄せ付けない
ゼラニウム、ヒノキ、レモングラス、ローズマリーなど
□消臭
においを抑える
ペパーミント、ユーカリ、ローズマリーなど
□抗菌
細菌の増殖を抑える
ティートリー、ヒノキ、ペパーミント、ユーカリ、ラベンダーなど
□抗ウイルス
ウイルスの増殖を抑える
ティートリー、ペパーミント、ユーカリなど
ピッタリなエッセンシャルオイルの選びかた
どんなエッセンシャルオイルを選んだらいいかわからないときには、今自分に、空間に必要なオイルの機能ってなんだろう、ということを考えながら、オイルを選んでいきましょう。
「リラックしたい」「空気をきれいにしたい」という目的に対して、オイルそれぞれの機能を理解し、意識したうえで選ぶことが大切です。自分の持っている香りのイメージや、雰囲気だけではなく、機能も踏まえて本質から選ぶことができるようになるのです。
アロマ空間デザイナー 武石紗和子
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