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インドネシアやマダガスカルといった熱帯地方が原産のクローブは、古くから世界各地で人々の生活の中にあり、健康を保つための有用植物として、また料理やお菓子づくりに欠かせないスパイスとして活用されてきた長い歴史をもつ植物です。強いスパイシーな甘さのあるやや個性的な香りですが、独特な魅力ある香りは、底知れぬ奥深さを感じさせます。中国では「丁子」と呼ばれ、漢方薬として重宝されるなど、その効果や効能も優れており注目が高い香りです。大航海時代には、金と同等の価値があるとされていたともいわれています。



基本情報

科名:フトモモ科
学名:Eugenia caryophyllata
抽出部位:蕾
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:インドネシア、マダガスカル、スリランカ
主な芳香成分:オイゲノール、酢酸オイゲノール、β-カリオフィレン



香りのもつ機能

主な成分は、オイゲノール、酢酸オイゲノール、β-カリオフィレン。中でも、主成分であるオイゲノールは70%以上含まれており、強い抗菌作用、抗ウィルス作用、鎮痛といった特徴をもちます。中国などの伝統医療においては、クローブの蕾を口に含み、歯痛を和らげたり、また16世紀~17世紀、ヨーロッパでペスト(黒死病)が大流行した際には、医師たちは感染を防ぐために、クローブやシナモンなどのスパイスを詰めた革のフェイスマスクをつけ、吸い込む空気をろ過し、清潔な空気を作る効果を期待しました。
また、スパイシーで刺激のある香りは、気力が弱り沈んでいる心を盛り上げ、やる気を出してくれる働きがあります。なんとなく元気がでないときや、ぼーっとしてしまうときに、前向きにものごとに取り組めるような、活力を与えてくれます。 オレンジなどの柑橘の元気なイメージの香りと一緒に使うと、さらに明るくフレッシュな雰囲気が楽しめます。



使うシーンや季節

クローブの香りは、お部屋でのリラックスタイムにぴったり。食後のティータイムや、大切な人と過ごす団らんの時間などに香らせると、暖かさや幸福感をぐっと盛り上げてくれるでしょう。特におすすめの季節は秋から冬にかけて。欧米では、オレンジなどの柑橘にクローブを直接刺して、シナモンをまぶし、乾燥させて作る「フルーツポマンダー」が、クリスマスシーズンを楽しむアイテムのひとつとして、飾られることで有名です。香りを楽しむだけでなく、古くは感染症などを防いだり、カビの増殖を予防したりする実用性や魔よけの意味も兼ねて、持ち歩いたり、お部屋の中に飾っていたという歴史をもち、長く愛されている楽しみ方のひとつです。作り方も簡単なので、香りを楽しみながらぜひ作ってみてください。



相性のいいオイル

ハーブ系: ユーカリ、ラベンダー、ティートリー、ペパーミント
シトラス系:オレンジ、マンダリン
ウッド系:フランキンセンス、ベンゾイン
フローラル系:イランイラン、ローズ

クローブは、オレンジなどの温かみを感じるシトラス系や、イランイランやローズといった華やかなフローラルの香りととても相性がよく、香りの魅力をぐっと引き立ててさらに深みを加えてくれます。フランキンセンスやベンゾインといった樹脂系の香りともよく合い、独特の甘さや重厚感がプラスされた奥深い 香りに仕上げてくれます。トップノートにシャープな印象も持ち合わせているので、ハーブ系の香りとも比較的相性がよく、ほんの少量加えるとグリーンな雰囲気にスパイシーな刺激をもつ、魅力的な香りを作ります。ただし、とても香りが強いので1滴ずつ香りの変化に気を付けながら使用することをおすすめします。



「クローブ」をブレンドした香り

S05 メディテーション

クローブのスパイシーな香りをアクセントに、ハーブや木などの香りが複雑に混ざり合い、深く落ち着けるような奥行きのある香りに仕上がりました。
原料:サイプレス、クローブ、ロサリナ、ネロリナ、ユーカリetc.



C10 クリアーティートリー

クローブをはじめ抗菌作用の期待できるティートリーやユーカリなどでブレンドされた、シャープな清潔感が心地よい香り。
原料:ティートリー、ユーカリ、カモミール、クローブ、ラバンディンetc.



D08 グレイッシュウッド

都会的なサイプレスなどの透明感のある香りの中に、クローブのほんのりスパイシーな香りがきらりと光ります。
原料:サイプレス、ロサリナ、ネロリナ、ローレル、クローブetc.