2020
05.20
カモミール・ローマン

カモミール・ローマンの香りと効能・使い方

アロマセラピー

りんごを想わせる、フルーティーでやさしい香り

カモミールはその優れた治癒力により、古代エジプトでは神への捧げ物とされ、4千年前のバビロニアやヨーロッパでは、すでに熱病や婦人病の民間薬として用いられていたという記録があります。
また絶世の美女クレオパトラも、安眠のためにカモミールを沐浴やハーブティーとして使っていたそうです。
ピーターラビットの童話の中で、お腹をこわしたピーターにお母さんがカモミールティーを飲ませてあげるシーンを見たことがある人も多いのではないでしょうか。このようにカモミールは古くから家庭の中で日常的なハーブとして親しまれてきました。作用も穏やかなため、赤ちゃんからご年配の方まで幅広い世代において安心して楽しむことができます。
可憐な花の姿からは想像しにくいですが、とても強い生命力を持っており、カモミールの近くに植えられているまわりの植物も元気になることから「植物の医者」とも呼ばれています。
たくさんある種類の中でも有名なのが、一年草であるジャーマン種と、多年草であるローマン種です。
今回は、主にエッセンシャルオイルとして使用されるローマン種についてご紹介します。

カモミール・ローマンの基本情報


科名:キク科
学名:Anthemis nobilis
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:イタリア、ハンガリー、フランス
主な芳香成分:アンゲリカ酸イソブチル、アンゲリカ酸イソアミル

カモミール・ローマンの特徴

香りのタイプ:フローラル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:強
星座: かに座

カモミール

どんな香りの印象?


カモミールの名前は、「大地のリンゴ」を意味するギリシャ語のカマイメローンに由来します。
これはカモミールの花が青りんごのような香りをもつためですが、この特徴が出やすいのがローマン種です。
アンゲリカ酸エステル類という芳香成分が中心となり、ソフトでフルーティーなフローラル調の香りを生み出します。清楚でかわいらしい香りは、パステルカラーのソフトピンクやホワイトといった柔らかなカラーイメージを連想させます。
比べてジャーマン種はセスキテルペンを中心に構成され、しっかりとしたボディー感と暖かみを感じる薬草のような香りです。一般的な用途として、ジャーマン種は主にハーブティーとして、ローマン種は香りを楽しむエッセンシャルオイルとして使われます。

カモミール・ローマンの効果効能は?


古くから女性特有の婦人科系疾患のトラブルにおいて幅広く用いられてきました。鎮静、抗炎症など、基本的に心や身体の症状を鎮める目的で使用されます。また、精神的なストレスが原因で起こる疾患にもやさしく働きかけてくれるため、気分が落ち込んでしまった時や、反対に神経が興奮状態にあるときにも活用できます。

心への影響

心にはローマン、身体にはジャーマンという言葉があるほど、カモミール・ローマンは心に対しての働きに優れます。
主成分であるアンゲリカ酸エステルには高い鎮静作用があるといわれ、就寝前に用いると、甘い香りとその鎮静作用で心身ともにリラックスでき、心地よい眠りへと促すサポートをしてくれます。
不安や緊張からくるストレスにも効果的で、心に平安をもたらします。
また、古くから女性特有の婦人科系疾患にも使われてきたという経緯があり、精神的なイライラや気分の浮き沈みといったPMSの症状にも、やさしく働きかけてくれます。ストレス社会を生き抜く現代人を、やさしい香りと優れた作用でそっとサポートしてくれるアロマともいえるでしょう。

身体への影響

心への働きと同様に、身体に対しても抗炎症作用や鎮痙作用など、あらゆる症状を鎮める働きがあると言われています。
精神的なストレスからくる消化器系のトラブルや、頭痛・神経痛を感じる時、女性であれば生理痛の軽減などにもおすすめです。香りは優しく、作用も穏やかなため、お子さまからご年配の方まで幅広く使用できます。
また肌トラブルにも効果的で、スキンケア商品にも多く活用されています。カモミール・ローマンの精油は、コラーゲンの産生促進作用が増加したとの研究結果も出ており、美を追求したい女性には期待の高まる香りです。

カモミール・ローマンと相性のいいオイル


ハーブ系: ラベンダー、マジョラム
シトラス系:オレンジベルガモット
ウッド系:サイプレス、 ホーウッド
フラワー系:イランイランジャスミン

りんごを想わせるフルーティーな香りは、甘く穏やかな印象の香りを表現したい時におすすめです。とびっきりロマンティックでスイートな印象にしたい場合は、イランイランやジャスミンといった同じフローラル系の香りやバニラなどと一緒に少量ブレンドしつつ、やや軽さのあるシトラス系やハーブなどでバランスをとるとよいでしょう。
全体的に甘ったるくならないように、また重くなり過ぎないように様子をみながらブレンドをおこないます。
ラベンダーやオレンジ、ベルガモットなどと合わせると、香りの印象としてもリラックス作用としてもより相性のよいブレンドとなります。
また甘さ以外にも、たとえば香りにまとまりがない時に1滴加えると、まろやかなコクとなって香り全体をまとめてくれるような役割も果たしてくれます。

使用する際の注意点は?


香りの濃度が非常に強いため、使用の際は使い過ぎないようにしましょう。ブレンドをする際は、たくさん入れすぎるとカモミールの甘さが全面的にでてくるため、他の香りが引き立たなくなることがあります。全体のバランスを見ながら、メインの香りとして使用する際でも少量からのブレンドを心がけてみましょう。

カモミール・ローマンを使ったブレンドオイル


S04 リラックス&ビューティー

SLEEP sheep スイートドリーム

使うシーンや季節


鎮静作用を持つため、朝の時間帯というよりは、昼下がりから就寝時にかけての使用をおすすめします。
オレンジなどのシトラス系とブレンドをすると、お子さまのいるキッズルームや家族みんなが集まるリビングに明るく朗らかな印象をもたらしてくれます。
一日中パソコンやスマホに向き合って神経を消耗させた日などは、お風呂上がりから寝る前までのひとときに、カモミールの香りをやさしく広げてみましょう。香りとともに、頑張った心と身体を癒してくれます。
この柔らかい甘さとフルーティーな香りは、幅広い年齢層の方に親しんでいただけます。
日常的なリラックス空間をより快適なものにするアイテムの一つとして、ぜひいろんなブレンドを楽しみながらカモミールの香りを活用してみてください。

The following two tabs change content below.
アロマ空間デザインスクール
香りで空間を演出する「アロマ空間デザイン」の知識やノウハウを 学べる、アットアロマが運営するアロマ専門スクール。 空間デザインのプロフェッショナルを育成中。
アロマ空間デザインスクール

最新記事 by アロマ空間デザインスクール (全て見る)