アロマのプロフェッショナルとして目指したい4つの資格

アロマを学んでいる方なら、アロマの香りに包まれてお仕事をしてみたいと一度は考えたことがあるのではないでしょうか。でも、どのような種類の仕事があって、どれが自分のやりたい内容なのか、どの資格の取得を目指せば良いのかは迷う方が多いようです。
今回は、アロマのプロフェッショナルのお仕事の中でも代表的な4つの仕事と、その仕事に就くために目指したいプロフェッショナルな資格をご紹介します。目指したい仕事を明確にして目標を持って学べば、さらにモチベーションもUPするでしょう。

1.アロマテラピーインストラクター

椅子

概要

安全なアロマテラピーの実践方法を一般の方に教える仕事。
資格名称:公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)認定 アロマテラピーインストラクター
http://www.aromakankyo.or.jp/licences/instructor/
精油の専門知識に加え、健康学や解剖生理学、メンタルヘルスなどに関する幅広い知識を習得し、アロマテラピーの健康維持への役立て方や、利用法を指導する仕事。アロマテラピースクールやカルチャー教室での講師活動や、ご自身でスクールを経営、ワークショップ開催など人にアロマの魅力を伝えていく仕事です。

こんな方に向いています

・大勢の人とかかわりたい方
・アロマテラピーの魅力を人に伝えたい方
・話すこと、教えることが好きな方
・日中の活動時間が限られている方
セミナーやワークショップ開催を中心に活動するので比較的時間調整がしやすく、お子さんがいる方や、土日だけ好きな仕事をしたいという方でも挑戦しやすい仕事です。

資格取得に必要な期間

・スクール受講時間:標準カリキュラム 48時間 / 必須履修科目のみ:25時間
・自習:20~30時間
スクール受講には全カリキュラム受講か、必須科目のみ受講かの2パターンがあります。必須科目のみの受講の場合は、解剖生理学など専門的な内容も自習しなくてはなりませんので、自習時間は長くなります。もともと解剖生理学の知識がある医療関係の方などは、必須履修科目のみの受講を検討されると良さそうです。必須科目の受講及び修了は試験を受験するための条件になっていますので、独学のみでの受験はできません。

試験

・選択回答式70問(マークシート)
・試験時間:80分
・受験条件:AEAJの会員であること/アロマテラピーアドバイザー資格を取得していること/必須履修科目を修了していること(履修証明書提出が必要)
試験はAEAJが主催し、全国で年2回開催されます。試験を受験する前に検定試験1級に合格し、AEAJ入会とアドバイザー講習の受講が必要です。既にアロマセラピスト資格を取得している人は、試験が一部免除されます。

費用

・スクール受講:標準カリキュラム 80,000円~ / 必須履修科目のみ150,000円~
・試験:受験料5,140円+資格登録認定料 10,260円
スクールにより料金設定が異なりますが、スクール受講料のおおよその目安は必須科目のみの受講で8万円程度から、標準カリキュラムでは、15万円程度からとなっています。
試験合格後には、登録料が必要です。

2.アロマセラピスト

アロママッサージ

概要

一般の方にアロマテラピートリートメントやコンサルテーションを行う仕事。
資格名称:公益社団法人 日本アロマ環境協会 認定 アロマテラピスト
http://www.aromakankyo.or.jp/licences/therapist/
精油の専門知識に加え、解剖生理学や皮膚科学に関する知識、トリートメント技術などを習得し、ボディおよびフェイスへのアロマテラピートリートメントやコンサルテーションを提供する仕事です。アロマセラピストとしてサロン勤務・経営ケースの他、講師として活躍される方も多数。

こんな方に向いています

・トリートメントで人を癒したい方
・クライアントと1対1で向き合いたい方
・身体を動かすことが好きな方
・アロマの身体への働きに興味がある方
実際にご自分がアロマテラピートリートメントを受けて、その効果を実感したことから目指す方が多いお仕事です。クライアントに親身に向かい合い、コンサルテーションをおこなった上で施術をしますので、多くの方に癒しを与える一方で、精神的、体力的にはハードな仕事でもあります。

資格取得に必要な期間

・スクール受講時間:標準カリキュラム146時間/必須履修科目のみ30時間
・自習:20~30時間
こちらも、認定スクールでアロマセラピスト必須履修科目を受講する必要があります。全カリキュラムを受講するか、必須科目のみにするかは選択可能です。

試験

・学科試験:選択回答式80問(マークシート)
・学科試験時間:80分
・受験条件:AEAJの会員であること/アロマテラピーアドバイザー資格を取得していること/必須履修科目を修了していること(履修証明書提出が必要)
・実技試験:60分以上のボディトリートメント(+10分以上のフェイストリートメント)
・カルテ演習:30例のカルテ提出
学科試験はAEAJが主催し、全国で年2回開催されます。試験を受験する前に検定試験1級に合格し、AEAJ入会とアドバイザー講習の受講が必要です。既にアロマテラピーインストラクター資格を取得している人は、試験が一部免除されます。学科試験に合格後、2年2ヶ月以内にトリートメント実技試験に合格、およびカルテ演習を修了し資格申請をする必要があります。

費用

・スクール受講:約450,000円~(学科 150,000円~, 実技 250,000円~)
・試験:学科5,140円+資格登録認定料 10,260円/トリートメント実技試験:51,408円/カルテ演習:51,408円
こちらも認定スクールにより費用が異なりますが、スクールだけでも合計すると約45万円前後の費用がかかります。実技は独学で受験することができますが、実技試験とカルテ審査は、スクールを受講する場合、カリキュラムに組み込まれているケースがほとんどです。

3.アロマ空間コーディネーター

インテリア空間

概要

パブリック空間のニーズやイメージに合わせた天然の香りを選定し、コーディネートする仕事。
資格名称:アットアロマ株式会社認定 アロマ空間コーディネーター
https://www.at-aroma.com/school/
空間に求められる機能性やイメージに合わせた天然の香りと芳香器の選定をし、空間を作ります。さらに、その空間を維持するために導入先に定期的に訪問し、季節の変化や空気の流れ、空間の導線などを考慮して、香りの種類を選定し濃度や設置場所の調整を行います。
また、業務用アロマディフューザーの動作確認や調整も行います。

こんな方に向いています

・状況の変化を予測しそれに応じた調整ができる方
・機械の操作や細かな作業が好きな方
・アクティブな方
・電気工学や空調関連に興味がある方
アロマセラピーの知識はもちろん、ディフューザーの調整を行うにあたり、機械の操作や工具を使った細かい作業なども必要です。空間調整でさまざまな施設へと足を運ぶため、アクティブな方に向いた仕事です。

資格取得に必要な期間

・スクール受講時間:18時間
・自習:10時間~
アロマ空間デザインを専門的に学べるスクールは、現在のところアットアロマ株式会社が主催するアロマ空間デザインスクールのみです。
コースは計20時間(試験を含む)で、毎週や隔週で開講するパターンで1~2ヶ月。忙しい方や遠方から受講する方も受けやすい短期集中型のコース開催もあり。実際の業務用機器を使った演習を交えた実践的な内容です。自習の時間を含めると、約30時間程度です。

試験

・学科試験:記述回答式
・学科試験時間:50分
・実技試験:口頭発表
・実技試験時間:20分程度
学科試験はアロマ空間コーディネーターとしての知識を問う問題が、記述式を中心に出題されます。実技試験は空間コーディネートを考え、クライアントにプレゼンテーションする口頭発表形式で行われます。試験の受験には、スクールの全カリキュラムの7割以上の出席が必要です。

費用

・スクール受講・試験:120,000円(税抜)
スクール受講料に試験料が含まれています。

4.アロマ空間デザイナー

オイルとピペット

概要

パブリック空間を演出するための香りをオリジナルでデザインし、香りの提案を行う仕事。
資格名称:アットアロマ株式会社認定 アロマ空間デザイナー
https://www.at-aroma.com/school/
ホテルや店舗、ショールームなどの空間で使用するためのオリジナルの香りをデザインします。クライアントの要望や香り導入の目的をヒアリングしながら整理し、100種類以上ある原料から適切なものを選び、ブレンドをして、最もその企業の魅力を高められる香りを作りあげ提案します。
そのプロセスはクライアントごとに異なり、短時間での提案が求められる場合もあれば、長いものでは年単位で香りを創り上げていくこともあります。

こんな方に向いています

・語彙が豊富な方
・日ごろからにおいに敏感な方
・根気のある方
・アロマの知識と空間デザインの知識が豊富な方
嗅覚が優れていること、アロマセラピーと空間デザインの知識があるということはもちろん必須ですが、香りのイメージを言葉で伝えていく表現力も求められるため、語彙力が求められます。クライアントと何度もイメージをすり合わせて香りを作り上げていくプロセスには、根気も必要です。

資格取得に必要な期間

・スクール受講時間:20時間 
・自習:10~20時間
コースは20時間で、毎週、隔週で開講するパターンで1~2ヶ月。忙しい方や遠方から受講する方も受けやすい短期集中型のコース開催もあります。試験勉強としての自習時間は10~20時間程度ですが、日々感覚を磨くために香りに触れ、ブレンド技術を磨いていく必要があります。

試験

・学科試験:記述回答式
・学科試験時間:30分
・実技試験:口頭発表、香り作成
・実技試験時間:50分
学科試験はアロマ空間デザイナーとして必要な知識を問う問題が出題されます。実技試験では空間に合わせた香りの作成を行い、クライアントに提案する想定で口頭発表を行います。

費用

・スクール受講・試験料:180,000円(税抜)
スクール受講料に試験料が含まれています。

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アロマ空間デザイナー 桑山佳織

アロマ空間デザイナー 桑山佳織

鹿児島生まれ、神奈川育ち。スクール、企業セミナー講師として、より多くの方に アロマのある空間の心地よさを広めていくための活動を行っている。 知識を生かしアロマ空間デザイナーとしてオリジナルアロマ制作も手掛ける。
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