ローズマリーの香りと効能・使い方

みずみずしく爽やかなグリーンとシャープさを感じるハーバルの香り

ローズマリーは地中海沿岸を原産とする常緑低木。語源は、ラテン語の「海のしずく」(ros marinus)に由来します。小さな青色の花が咲く様子が、海の波のしずくのように見えることからそのような名前がついたといわれます。また、一説には、聖母マリアがこの花を青いマントで染めたという逸話から、「マリア様のバラ」とも呼ばれます。
生い茂る青々とした若草や若葉のような、フレッシュでみずみずしいグリーンを感じる香りが特徴で、さらにシャープな心地のよい刺激が、ぼんやりした頭をクリアーにリフレッシュさせてくれる覚醒のハーブとしても有名です。効果効能に優れ、古くはギリシャやローマなどで聖なる植物としてあがめられたり、脳を活性化させるとしてローズマリーの冠をつけて勉学に励んだりと、歴史的にも有名な逸話が多く残る香りのひとつです。
現代でも、集中力や記憶力を高める香りとして、仕事や勉強のシーンにも効果的に取り入れられているシャープでナチュラルな香りです。長く人々に愛され、活用されている香りについて詳しくご紹介しましょう。

ローズマリーの基本情報

科名:シソ科
学名:Rosemarinus officinalis
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要産地:チュニジア、モロッコ、フランス、スペイン
主な芳香成分:1,8-シネオール、α-ピネン、カンファ―

ローズマリーの特徴

香りのタイプ:ハーバル
香りの揮発性:ミドルノート
香りの印象:中~強
星座: 獅子座、牡羊座

ローズマリー

どんな香りの印象?

シャープなグリーン調の香りは、目が覚めるようなクリアーな印象とともに、フレッシュなみずみずしさを感じさせます。この爽快で清々しい香りは、成分に含まれるカンファーや1,8-シネオールによるものです。その爽快感は数あるハーブの中でもトップクラス。生命力の強さをイメージさせるような、芯のとおった力強さのある香りです。
古くから伝わる有名な逸話が、14世紀、高齢のハンガリーの王妃エリザベート1世が、ローズマリーを主成分とした「ハンガリアンウォーター」を化粧水として用いたところ、健康と若さを取り戻し隣国の王子からプロポーズを受けたというお話です。このことから、ローズマリーは若返りのハーブとしても知られています。
また、ローズマリーの種小名である「officinalis」は、「薬用」のという意味を持ちます。アロマセラピーのみならず、メディカルハーブとして、また料理においては肉の臭み消しや香りづけ、香水や化粧品の香りとして等、世界中でさまざまに用いられてきました。古くから優れた効果効能により人気を集め、活用されてきた歴史の長さを感じさせる植物です。

ローズマリーの効果効能は?

主な成分は、1,8-シネオール、α-ピネン、カンファー。近年、認知症対策の香りとしても有名になりましたが、頭脳明晰作用が期待できるとされ、日中の脳の活性化を促し、QOL(生活の質)を高めるオイルとして注目が集まっています。その他、抗菌や抗ウィルスの作用により空気環境を整えたり、消臭や防虫なども期待できるともいわれています。

心への影響

深部にまで染みわたるようなクリアーな香りは、脳に心地よい刺激をもたらし、気分が落ち込みそうなときに活力をあたえ強化し、やる気をおこさせます。朝の目覚めが悪いときや、勉強や仕事になかなか集中できずはかどらないとき、また運転中に集中力を保ちたいときにもおすすめです。日中の活動時間の集中力や記憶力をアップさせ、脳の機能を向上させる働きが期待できます。

身体への影響

古くから若さを象徴するハーブであり、肌のたるみやむくみ改善などのスキンケアや、ヘアケアによく用いられてきました。ローズマリーには、強壮という体のあらゆる機能を高めたり、循環を促進したりする働きも期待できます。肩こりや筋肉疲労時に、ローズマリーを用いてマッサージをすると、すっきりと体を整えてくれるといわれます。
また、主成分である1,8-シネオールは呼吸器系のトラブルにもよいとされ、風邪や気管支系の症状の緩和
にもおすすめです。すっとした爽やかな香りで心身ともにリフレッシュすることができるでしょう。

ローズマリーと相性のいいオイル

ハーブ系: ラベンダーペパーミントタイムレモン
シトラス系:レモン、グレープフルーツ
ウッド系:ユーカリ、サイプレス、フランキンセンス
フラワー系:パルマローザ、ネロリ

ペパーミントやタイムレモンなど同じくハーブ系の香りとは全般的に相性がよく、ブレンドすることで爽快感あふれるすっきりとしたイメージの香りを作ることができます。また、ローズマリーは香りの印象が比較的強く、刺激的に感じる場合も多いため、レモンやグレープフルーツといった柑橘のフレッシュさが加わると、万人が心地よく感じられるようになります。
その他、ウッド系やフローラル系の香りの中に、ローズマリーをアクセント的に用いるブレンドもおすすめです。甘さや落ち着きの中にも、どこか凛とした独特な雰囲気をもつ香りを楽しむことができます。

使用する際の注意点は?

香りの印象が強く刺激を感じる香りですので、使用時には少量から、量に気を付けて使用しましょう。脳を覚醒させる働きがあるため、眠る前などには使用を控えることをおすすめします。また、小さなお子様が一緒にいる空間などで使用するときは、柑橘系の香りをブレンドしたり、濃度を抑えめにするなどして優しく香らせるとよいでしょう。

ローズマリーを使ったブレンドオイル

B05 ローズマリーシトラス

D01 アブソリュートブルー

S03 スタディー&ワーク

使うシーンや季節

ローズマリーは、朝から昼にかけての使用がおすすめ。オフィスや書斎などで集中力を高めて作業に取り掛かりたいときには最適な香りです。爽やかなシトラスの香りとブレンドすれば、気分もリフレッシュしながらやる気もアップ。シャキッと背筋が伸び、目が覚めるような爽やかな香りが活動をサポートしてくれます。
1年を通じて広く活用できる香りですが、ローズマリーの香りがもつイメージや雰囲気から捉えると、春から初夏の季節がおすすめです。若葉の緑を感じる爽やかな季節には、ローズマリーのみずみずしいグリーン調のイメージはぴったり。新しい生命の誕生を感じる季節の訪れに、ローズマリーの香りで空間を演出すれば、心身ともに健やかな毎日を過ごすことができるでしょう。

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アロマ空間デザインインストラクター 堀内美里

アロマ空間デザインインストラクター 堀内美里

山梨県出身。アロマ空間コーディネーターとして数々のパブリック空間の香り演出を担当。 現在は、経験を活かしアロマ空間デザインの魅力を広く伝えるため、企業への出張セミナーの企画運営、講師活動などに携わる。
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