2017
10.18
山車

五感で体感する青森の魅力。記憶に残る旅の香り

アロマセラピー

昨年の夏、青森に降り立ったときは、はじめての土地に少し緊張していたかもしれない。
滞在するうちに雄大な自然、豊富な食べ物、そして青森の人、どれもが温かくて、なんだかとても居心地がよく、すっかり青森に魅了されました。そして今年は季節を変えて秋に、また青森へと向かいました。

年中無休!青森の文化をまるごと楽しめる

湖
滞在は天然アロマでの空間演出も行っている星野リゾート 青森屋へ。青森の三沢にある青森屋は、1年を通して、青森の夏祭りを楽しんだり、四季折々の情景を楽しんだりと、青森の魅力を満喫できる温泉施設です。木の温もりを感じる古民家風のロビーでは季節ごとに違う設えがお出迎え。私の伺った秋には、生のりんごをつかったオブジェが楽しめました。

青森屋が提供しているのは、地方ならではの旅の楽しみ方。料理や温泉だけではない、その土地ならではの文化や伝統、人に会えることが最大の魅力です。蛇口からりんごジュースがでてきたり、りんごのガチャガチャがあったり(いずれも秋限定)。五感から楽しめる要素が盛りだくさん。ラッセーラーという掛け声とともに踊る「青森ねぶた祭ショー」や、青森屋スタッフが青森県五所川原市発祥のスコップと栓抜きで奏でる「スコップ三味線ショー」、そして参加型の津軽弁方言ラジオ体操などなど・・・とにかく朝から夜まで飽きないんです。楽しいイベントばかりで、もっともっと楽しみたい、そんな気持ちになれるところです。

リンゴのオブジェ

生のりんごをつかったオブジェ(秋限定)

青森らしさを追求した、「静」の空間を彩る香りとは

青森屋ロビー

そんな青森屋が天然アロマによる香り演出を導入したのは2014年のこと。 はじめは、エントランス奥の「囲炉裏ラウンジ」での演出から。空間に香りがあることの効果を、お客様、そしてまずはスタッフに定着させることから始まりました。 宿泊者へのアンケートなどでも、「いい香りがする」という声をいただけるようになり、香りの効果が見えてきたところで、2016年から次のステップとして香りをオリジナルにして、演出場所も拡大しました。
今では、モダンな印象の施設内で、エントランスロビーから囲炉裏のあるラウンジ、そして2017年9月にオープンした「八幡馬ラウンジ」にて、青森らしさを感じさせる心地よいオリジナルアロマによる空間演出が行われています。

これまでは、主に視覚的な要素で青森の魅力を伝えてきました。例えば、青森というと“ねぶた祭り”。祭りをお客様に楽しんでいただくために、視覚や聴覚要素を使って演出をしてきました。しかし、それだけでは伝えきれていないのではないだろうか。旅行ではその場所での体験を記憶として持ち帰ってもらうことが大切で、そのためには五感で感じていただく必要があるのではないかと考えました。

星野リゾート 青森屋 総支配人・渡部さま アットアロマ株式会社導入事例インタビューより

青森屋には「静」と「動」の対極の空間が共存しています。 青森らしさを随所に感じられるのが躍動感のある「動」の空間。そしてその一方で、星野リゾートらしさ、とも言えるであろう「静」の空間が存在しています。香りは「静」の空間を静かに心地よく彩り、滞在の体験と記憶を繋いでいます。

囲炉裏ラウンジ

囲炉裏ラウンジ

滞在経験から作られた、五感に刻まれる香り

青森屋の香りは、日常ではない「旅の時間」を過ごす場を、五感から感じていただくために香りを創りました。昨年の滞在により、この施設の魅力を、私自身が体感していたこと、ここで感じてほしい「青森らしさ」「香りの体験」を鮮明に頭のなかで描けたことで、スムーズにオリジナルアロマの創作活動を行えたという記憶があります。
当初から香り演出は好評であったものの、“青森らしさ”がしっかりと加わったことで、この場所での香りの存在意義が高まり、地域の魅力を五感で体感いただく「香り体験」が完成しました。

星野リゾート 青森屋 オリジナルアロマ
空間を上質に豊かに彩り、滞在の思い出とともに、五感に刻まれるオリジナルアロマ。 樹木の柔らかさと木々の深みが心地よく優雅に広がる、品格のある香りです。
原料:青森ヒバ、ヒノキ、サンダルウッド、シダーウッド、ホーウッドなど

圧倒的な非日常空間のラウンジでくつろぐ

私が青森屋の魅力と感じているひとつに、その広大な敷地も。東京ドーム約15個分にも相当する敷地内に広がる公園には、茅葺屋根の南部曲屋や池を見下ろす浮見堂など、たくさんのスポットがあり、随所に青森らしさを感じられます。 散歩の途中には、青森県の伝統文化「あおもり藍」を基調とした寛ぎ処「あおもり藍テラス」があったり、馬やポニーと出会える「南部の馬ふれあい牧場」があったりと、天気が良い日はのんびりと散策をしたくなります。

あおもり藍テラス

あおもり藍テラス

津軽金山焼きの八幡馬

今回初めて伺ったのが、公園内の古民家群のひとつを改装してつくられた「八幡馬ラウンジ」です。1979年建築の茅葺屋根の建物は、かつては茶室として利用されていたとのこと。茶室の名残りが所々に残っており、それもまた風情を感じます。
青森県南部地方の伝統工芸品である「八幡馬」がモチーフとなっている施設ですが、ふとテーブルを見ると、焼き物のランプの八幡馬が。聞くと、この焼き物は、津軽地方の工芸品である「津軽金山焼き」であるとのこと。青森をテーマに青森らしさを追求してくなかで、青森の2つの工芸品を融合させることによって、新しい伝統が生まれる可能性を目指した試みだったといいます。施設だけではなく地域全体で青森を盛り上げていきたい、その青森屋の熱い想いに共感する人たちが集まってきているのだという印象を受けました。
そして夜にはどこからともなく聞こえてくる笛の音。公園内でスタッフが笛の生演奏を行っているということで、優しい音が風に乗って心地よく響き渡ります。

“青森屋の施設づくりは、これまで地域の方々と共に、のれそれ青森をコンセプトに行ってきたおかげで、それぞれのコンテンツは個性が際立ち、進化を続けてきました。 ただ、その中で課題でもあったのが「静」の空間のつくりかた。「静」の空間は青森らしさでありつつ、星野リゾートらしさという点も担うべき場所でなけれならないのです。「静」を表現する空間を施設内に作りたいと思ったときに、昔ながらの古民家であるこの場所をラウンジにして、景色を眺めながら落ち着ける、非日常を圧倒的に感じるような特別な空間にしようと思いました。”

星野リゾート 青森屋 総支配人・渡部さま アットアロマ株式会社導入事例インタビューより

より居心地良く、体験を記憶に残していただくためにと、このラウンジでもオリジナルアロマの香りが演出されています。 すっかりこのラウンジが気に入り、滞在中、昼間も夜も訪れました。昼には清々しい青空と一緒に、池のむこうの浮見堂が望め、夜には施設内のライトアップが幻想的な夜を包み込む、それぞれの情景を楽しむことができました。
都会にいては感じられない時間、忙しい日常では気づけない大切な時間。自分と向き合い、人生を考えたり、自分の大切な人を思い出したりと、そのゆったりと流れる時間を贅沢に楽しませていただきました。

  

さいごに

青森を体感し、香りをつくり、その香りを再度体感するという貴重な旅。 ここは、「また戻ってきたい」そう感じさせてくれる施設であり、香りとともに心地よい時間が流れる空間です。香りが繋いでくれた縁を感じつつ、空港へと向かいました。

 

<取材協力> 星野リゾート青森屋 星野リゾート 青森屋
青森県三沢市字古間木山56
お問い合わせ先:0570-073-022 (星野リゾート予約センター9:00~20:00)
http://noresoreaomoriya.jp/

 

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アロマ空間デザイナー 武石紗和子

アロマ空間デザイナー 武石紗和子

東京生まれ。香りをデザインするアロマ空間デザイナーとして、 さまざまな企業やブランドのオリジナルアロマづくりに携わり、 香りによるクリエイティブな空間デザインを手掛ける。アットアロマ企業広報も担当。